【ちょっと一言】

(その14)漫画文化は残れるか

個人的には漫画文化は残ってほしいと考えて

います。描き手からすれば個人で画像つきで

ストーリーを展開できるもっとも簡単な方法

だからです。しかし読み手からすればもはや

過去のコンテンツになりつつあると思います。

昔の漫画をネット(スマホ)で読んでもかつて

の感動はありません。ネット(スマホ)で読ま

せるのは目が疲れやすいのと操作が煩わしい

のでハードルがひとつ上がるように感じます。

また動画に慣れてしまっていますので漫画の

分かりにくさが顕著になってしまいます。漫

画を読む力も落ちているように思います。

 

(その13)真似されることを想定しておく

WANBOXを発表以降似たような作品が沢山

でてきたように思います。それは多くのクリエ

イターに影響を与えたのだと喜ばしく思うと同

時に露骨に模倣しているものもあり腹立たしく

もあります。あたかもこちらが真似をしている

かのように情報操作してくる者もいます。真似

されても負けない十分なロジックを組んではあ

りますが、気分のいいものではありません。あ

まり知識のない人間が他人の作品を模倣すると

ろくな結果にならないので気をつけましょう。

 

(その12)自分の好きなものを知る

表現活動といっても何をすればいいのかわか

らない人もいると思います。そんな人はこれま

で何に夢中になったか、何をして時間を過ごし

ていたか考えてみてください。とくに小学生ま

での自分を思い出すとそこにヒントが隠れてい

ることがあります。お金のことを考えていなか

った当時の自分が何をしていたかが重要です。

大人になって周りに流された時、自分を見つめ

直すのにも役に立つ方法です。私の場合は絵

を描くことであり、他の人に負ける気がしませ

んでした。野球や将棋もやったけれどそちらは

挫折してしまいました。

 

(その11)無駄なことはなかった

10代20代はとにかくいろんなことに挑戦し

ました。どれも中途半端に思えたけれど30代

になってからそれらのすべてが自分の力になっ

ていることに気がつきました。結局どの表現力

もスポーツと同じで練習して悩んで考えての繰

り返しです。10年15年ぐらいすると別の世

界がみえてくる感じです。10代のときは似た

ようなことをやってもまだ力がなかったのでチ

ャンスをつかむことはできなかったのです。似

顔絵で絶望したけど、そこで今までやってきた

ことを振り返って自分にできることを組み合わ

せてみたらWANBOXというアイデアになっ

た訳です。この結果に自分は満足しています

し、これまでの知識がほぼすべて反映されてい

ると思っています。とにかく毎日の習慣にして

考えつづけていればとてつもない力がついて

いるものなのです。

 

(その10)似顔絵の先にあるものを求めて

似顔絵をやるために会社を辞めて上京したも

のの早々に似顔絵の問題点に気がついてしま

い、崖っぷちに立ってしまったのが29歳のと

きです。当時似顔絵会社に所属していました

が、似顔絵だけやっても自分には将来性がな

いと思ったのでその先にできるものを考えてい

ました。そこでたどり着いたのがオリジナルの

キャラクターをつくることでした。学生の頃に

も同じようなことを考えていた時期がありまし

たがまだ知識が少なく画力もなかったため中

途半端になっていました。これまでいろいろな

ものに手を出してきて知らないうちに表現力が

ついていたのだと思います。WANBOXのア

イデアを思いついたとき立体パズルのパーツが

カチカチカチと動いてあっという間に完成する

ような感覚になったのを今でも鮮明に覚えて

います。このような感覚は人生において1度

あるないかだと思います。

 

(その9)厳しい似顔絵の仕事

町でよく見かける似顔絵屋さん。疑問に思う

のが収入面です。似顔絵だけで食べていけるの

でしょうか。答えはアルバイト程度が平均だと

思います。私も5年ほどやりましたが上京して

部屋を借りてプラスマイナス・ゼロでした。健

康保険や年金などすべて個人の手取りに掛かっ

てくるので実質マイナスです。年齢が若いとアー

ティストの卵と思われてお客様の付きがいいの

ですが、35歳すぎた頃からだんだん評価が厳

しくなってきます。平日は暇で土日祭日に集中

しますのでかなり体力勝負になります。似顔絵の

みで食べていくには会社に所属していると営業

に制約が出るので個人で行いネットなどで平行

してイベント、ウェルカムボードなどを受注しな

いと厳しいです。参入障壁が低いので競争が激

化しています。またお客様の気に入る絵を短時

間で描く為の技術と精神力がないとできませ

ん。多くの人が参入してはその分撤退していく

厳しい世界です。それでも顔を描く力は漫画家

以上になるので個人的には後悔はありません

が、他人にはとてもおススメできる仕事では

ありません。

 

(その8)成功する可能性から考えてみる

絵画を描く美術学校出身のアーティストたち

はよく自由に表現することが重要だと言って

いました。しかし自己満足ではなく多くの人を

感動させることが目的とするならば現代にお

いて筆とえのぐで描く絵にはどれほどの可能

性が残っているのか考えてしまいます。漫画も

同じで成熟しきった世界でアイデアを出すのは

容易ではありません。そう考えると現代ではネ

ットを使ったデジタル表現の方が可能性は大き

いと思えるわけです。他にも新素材、電気電子

回路、プログラミングなど現代のツールを使っ

た方がアーティストとして成功しやすいと思い

ます。これはどちらがいいか悪いかではなく

成功する可能性の話です。

 

(その7)ネットの特性を生かす

ネット表現と漫画は相性が良くないとこれまで

何度か言ってきました。スマホで漫画を読むと

とにかく疲れます。かなり面白いものでないと

興味が持続しません。スマホ(ネット)の特性

を生かせる表現方法を考えるべきであり、これ

までの漫画をただ載せるのは得策ではありませ

ん。スマホ(ネット)の特性はいろいろありま

すがまず考えられるのが色、音、動き、双方

向、通信速度などです。これらを使った表現

活動のほうがこれまでの漫画よりはるかに将

来性があります。ほとんどの漫画が今後読ま

れることなく過去のものになる可能性があり

ます。若いクリエイターには漫画以外のネット

表現にシフトすることをすすめたいです。まず

考えられるのが動画です。フラッシュアニメや

キャラクターの口だけ動かして情報を流す番

などは個人でもできます。絵を完成させるま

での作業を動画にして発表するのもひとつの

方法でしょう。また写真や活字もスマホ(ネッ

ト)との相性がいいので、アイデア次第で面

白いものができそうです。

 

(その6)漫画を超えたCG世界

漫画雑誌の発行部数が減りつづけているよう

です。その原因は少子化、スマホの登場によ

るものなど諸説ありますが、ひとつにコンピ

ュータグラフィックス(CG)の進化が考え

られます。2000年以前は漫画でしか描けない

世界観が確かにありました。映画やゲームの

映像はまだまだ不自然で紙の漫画の優位性が

ありました。ところが徐々にCGが発展して

もはや何でも表現できるようになると状況は

逆転してしまいました。映画やゲームの映像

に漫画の絵が見劣りするようになりました。

漫画コンテンツは映画、ゲームに比べて表現

するのに不利な媒体であるのでよりシンプル

なアイデアが必要です。分かりにくいものは

敬遠されてしまいます。しかし漫画の世界は

成熟しておりシンプルなアイデアは枯渇して

いるといっていいでしょう。残念ながら複雑な

世界を表現するのに向かない漫画コンテンツ

はこれからかなり苦戦すると思います。

 

(その5)完成度を突き詰めてから

ネットで発表しよう

ネットで作品を発表するときに心配になるのがア

イデアを真似されるのではないかという点です。

私もこれについてはだいぶ考えました。作品が

よければ、大手のコンテンツ会社はおそらく似

たものを出してくることは間違いないでしょう。

そこで個人ができることは発表前に徹底的に細

部までこだわることです。自分が納得するまで

十分時間をかけ、とことん完成度を上げます。ア

イデアを小出しにするよりは最初はある程度まと

まった世界観にして発表します。すぐに大手はメ

ディアミックスなど量でアイデアの横取り、商品

化を狙ってきます。しかし細部はなかなか真似

できませんし、かかわる人数が多ければ多いほ

ど個性は薄まり、トップ1人がすべて作った場合

と比べかなりクオリティーは落ちます。量より質

で戦います。作品発表日時をはっきり明示しま

しょう。

 

(その4)漫画の未来

私がまだ学生だった頃どうすれば絵を描くこ

とを仕事にできるか模索していて、漫画家以外

ではなかなか思いつかなかったのを覚えていま

す。ところがインターネットによるデジタル表

現が出現したことによりこれまでの漫画はいず

れなくなると直感しました。紙に印刷する漫画

の文法はネットとの相性が最悪で、これを改善

する方法はおそらく発明されないだろうと思った

のです。そこから自分なりのネット表現はなんな

のか日々考えるようになりました。

 

(その3)表現活動をつづけよう

ネットの登場以前はあらゆる表現活動は継続

するのが難しく途中であきらめサラリーマンに

なる人が大多数であったと思います。しかし現

在はサラリーマンも安泰ではありません。労働

単価は下がりつづけているのでむしろネットで

表現活動をすることが重要になってきました。

表現活動は継続していればいずれビジネスに

変わる可能性を秘めていますし、人生を豊かに

します。20代でやめてしまうのはもったいない

のでぜひつづけることをおすすめします。10年

20年後の自分の大きな財産になると思います。

 

(その2)漫画業界

漫画業界はこれからどうなるか、これから漫画

家を目指すのはどうだろうかといった疑問をお

持ちの人は多いと思います。これについては漫

画雑誌の発行部数は減少しつづけるのでネット

を使った表現に移行しましょうと私なら答えま

す。絵を描く仕事といえば漫画家でしたが、ネ

ットの登場で漫画コンテンツは他のコンテンツ

と比べて見劣りするようになりました。他の仕

事をしながら自分の好きな表現を自分のペース

で行いネットで発表する。軌道に乗ってきたら

プロになるのもよろしいかも。

 

(その1)似顔絵の描き方

似顔絵の描き方について聞かれることがたま

にあります。私も以前、自動似顔絵作成アプリ

を考えたことがあります。マンガタッチでスタ

ンプに使えるものを目指したのですが、うまく

いきませんでした。原因を簡単に言えばこんな

似顔絵にしたいという結果を設定したことで

す。しかし顔には特徴がたくさんある人と少な

い人様々です。特徴がある顔と少ない顔とで同

じ変換プロセスを使うとどうしても結果にばら

つきがでます。

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